さて、外部要件の整理ができたところで、ここからが本格的なオブジェクト指向です。
まずは、クラス候補となるオブジェクトを洗い出し、それらを抽象化しクラス図とします。
オブジェクト指向開発とは、現実世界で起きている「物(オブジェクト)と物(オブジェクト)」の関連をシステムで実現することで、問題の解決を図ろうとするものです。
そこで、オブジェクト指向開発の初期段階は問題領域を構成する、物(オブジェクト)を抽出することからはじめます。
一般的にオブジェクトの抽出は、要件定義書などの設計書より名詞を洗い出しそれをオブジェクトとして整理します。
左記の図では、先のユースケース記述などから名詞を洗い出し、分析対象の問題領域に合わせて抽出した名詞を整理しています。
ここで、重要なのは、問題領域にあわせたクラス候補の抽出を行うことです。
これを間違えると後々、大きな手戻りの可能性があるだけではなく、システム化要件を満たさないシステムになるからです。