Okapi Project

Eclipse RCP で Hello World

バージョン
Ver.1.0
作成者
T.Matsunaga ( Xware )

要約

Eclipse RCP とは Eclipse3.0 以降のバージョンで搭載されている「Rich Client Platform」のリッチクライアントの開発/実行プラットフォームのことです。

Eclipse RCP の機能を使用して Hello World を表示させるまでの手順について説明します。

目次


1. Hellow World の作成

1.1. 環境

 

Eclipse RCP を使用するには、 Eclipse 3.0 以上をインストールする必要があります。

インストールについては、本サイトの 「Eclipse 3.1 のインストール」 のページを参照して下さい。

なお対象 OS は Windows とします。

 

1.2. プロジェクトの作成

HelloWorld を表示させるプロジェクトを作成していきます。

 

 メニューから、「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択

 


メニューから、「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択します。

 

新規プロジェクト」で「プラグイン・プロジェクト」を選択

 

「プラグイン・プロジェクト」を選択して「次へ」を選択します。

 

「プロジェクト名」を「HelloWorld」と入力。以下の項目にチェックをして次へ・「プロジェクト・コンテンツ」の「デフォルトの使用」・「プロジェクト設定」の「Java プロジェクトの作成」にチェック。・「プラグイン・フォーマット」の「このプラグインがターゲットにする Eclipse のバージョン」を「3.1」を選択し、「OSGi バンドル・マニュフェストを作成」

 

「プロジェクト名」に「HelloWorld」と入力します。

「プロジェクト・コンテンツ」の「デフォルトの使用」、「プロジェクト設定」の「Java プロジェクトの作成」にチェックをします。

「プラグイン・フォーマット」の「このプラグインがターゲットにする Eclipse のバージョン」を「3.1」を選択し、「OSGi バンドル・マニュフェストを作成」にチェックをして「次へ」を選択します。

「プラグインのプロパティー」、「プラグインクラス」の項目が入力されていることを確認します。「リッチ・クライアント・アプリケーション」の項目で「はい」を選択

 

「プラグインのプロパティー」、「プラグイン・クラス」の項目が入力されていることを確認します。

「リッチ・クライアント・アプリケーション」の「リッチ・クライアント・アプリケーションを作成」の項目で、「はい」を選択して「次へ」を選択します。

使用可能なテンプレート欄から「Hello RCP」を選択

 

「以下のテンプレートを使用してプラグインを作成」をチェックし、 使用可能なテンプレートから「Hello RCP」を選択して「終了」を選択します。

ダイアログが表示された場合は、「はい」を選択

 

もし下のようなダイアログが表示された場合は、「はい」を選択してください。 

ワークスペースに「HelloWorld」が作成されます。エディタ部分に「Hello World」の概要が表示されます。plugin.xml を ダブルクリックしても表示されます

 

 上のような画面が表示されます。

 

plugin.xml の「概要」タブ、「テスト」から「Eclipse アプリケーションの起動」をダブルクリック

 

このままでも、プログラムは動作しますので確認してみましょう。

上記画面の「テスト」の項目から「Eclipse アプリケーションの起動」をダブルクリックします。

 

Hello RCP のウィンドウの表示

 

「Hello RCP」というタイトルの画面が表示されたら成功です。

 

 

1.3. ビューの作成

次に、先ほどの「Hello RCP」の画面に「Hello World」を表示させるためのビューを作成します。

 

plugin.xmlをダブルクリックし、@「拡張を選択」A「追加を選択」

「plugin.xml」をダブルクリックし、「拡張」を選択し、上のような画面を表示させます。

次に、「追加」を選択します。

 

「拡張ポイントの選択」の「拡張ポイント」タブから「org.eclipse.ui.views」を選択します。「org.eclipse.ui.views の使用可能なテンプレート」欄の「サンプル・ビュー」の項目を選択して「次へ」を選択

 

「拡張ポイントの選択」の「拡張ポイント」タブから「org.eclipse.ui.views」を選択します。

すると、下の「org.eclipse.ui.views の使用可能なテンプレート」欄に、「サンプル・ビュー」の項目が表示されるので、それを選択して「次へ」を選択します。

 

「メイン・ビュー設定」

 

「メイン・ビュー設定」の画面で、下記のように入力します。

 

「ビュー内でホストされるビューアー・タイプの選択」は「テーブル・ビューアー」を選択し、「リソース・パースペクティブにビューを追加」にチェックが入っていることを確認して「次へ」を選択します。

 

ビュー・フィーチャー

 

ここでは、全項目のチェックボックスの選択を解除して、「終了」を選択します。

 

パッケージ・エクスプローラを確認

 

「パッケージ・エクスプローラー」に、「HelloWorldView.java」,「sample.gif」が追加されていることを確認してください。

次に、「パッケージ・エクスプローラー」から先ほど作成された「HelloWorldView.java」をダブルクリックで開きます。

 

ソースから不要なところを下記のようにコメントアウトにします。

public class HelloWorldView extends ViewPart {
//	private TableViewer viewer;
//
//	/*
//	 * The content provider class is responsible for
//	 * providing objects to the view. It can wrap
//	 * existing objects in adapters or simply return
//	 * objects as-is. These objects may be sensitive
//	 * to the current input of the view, or ignore
//	 * it and always show the same content 
//	 * (like Task List, for example).
//	 */
//	 
//	class ViewContentProvider implements IStructuredContentProvider {
//		public void inputChanged(Viewer v, Object oldInput, Object newInput) {
//		}
//		public void dispose() {
//		}
//		public Object[] getElements(Object parent) {
//			return new String[] { "One", "Two", "Three"};
//		}
//	}
//	class ViewLabelProvider extends LabelProvider implements ITableLabelProvider {
//		public String getColumnText(Object obj, int index) {
//			return getText(obj);
//		}
//		public Image getColumnImage(Object obj, int index) {
//			return getImage(obj);
//		}
//		public Image getImage(Object obj) {
//			return PlatformUI.getWorkbench().
//				getSharedImages().getImage(
//					ISharedImages.IMG_OBJ_ELEMENT);
//		}
//	}

	/**
	 * The constructor.
	 */
	public HelloWorldView() {
	}

	/**
	 * This is a callback that will allow us
	 * to create the viewer and initialize it.
	 */
	public void createPartControl(Composite parent) {
//		viewer = new TableViewer(parent, SWT.MULTI | SWT.H_SCROLL | SWT.V_SCROLL);
//		viewer.setContentProvider(new ViewContentProvider());
//		viewer.setLabelProvider(new ViewLabelProvider());
//		viewer.setInput(getViewSite());
	}
//
//
//
//
//	
//
//
//	private void showMessage(String message) {
//		MessageDialog.openInformation(
//			viewer.getControl().getShell(),
//			"HelloWorldView",
//			message);
//	}

	/**
	 * Passing the focus request to the viewer's control.
	 */
	public void setFocus() {
//		viewer.getControl().setFocus();
	}
}

 

「createPartControl」メソッドに下記のソースを追記します。

		Label label = new Label(parent, SWT.NULL);
		label.setText("Hello World");

 

createPartControlに、“Label label = new Label(parent, SWT.NULL);”と入力したところ。

 

上記のように、「Label」の下に赤い波線が表示されると思います。そしたら、波線の行の左側の電球マークをクリックすると、ポップアップウィンドウが表示されます。ここでは、「'Label'をインポートします(org.eclipse.swt.widgets)」を選択します。すると、電球のマークと赤い波線の表示が消えます。

他に赤い波線が表示されていないことを確認して保存します。

次に「Perspective.java」を開き、「createInitialLayout」メソッドに下記のように編集して保存します。

	public void createInitialLayout(IPageLayout layout) {
	    layout.setEditorAreaVisible(false);
	    layout.addView("HelloWorld.views.HelloWorldView",
	    	IPageLayout.LEFT, 0.3f, IPageLayout.ID_EDITOR_AREA);
	}

 

 

2. プロジェクトの実行

1.2. プロジェクトの作成の最後に行なったように、プレビューからの実行方法もありますが、ここでは、メニューからの実行方法と、スタンドアロンでの実行について説明します。

2.1. メニューからの実行

 

 

「メニュー」から「実行」→「構成および実行」を選択します。

 

構成の作成、管理、および実行「パースペクティブ」タブ

 

「構成の作成、管理、および実行」ダイアログで、「Eclipse アプリケーション」を選択し、「新規」ボタンを押下します。


構成の作成、管理、および実行「メイン」タブ


「名前」欄に、他の実行構成と区別するために、「HelloWorld」と入力します。

「実行するプログラム」欄で、「アプリケーションの実行」のラジオボタンを選択し、リストボックスから今回作成した「HelloWorld.application」を選択します。他の項目はそのままの値を使用します。

次に、「プラグイン」タブをクリックします。

「構成および実行」の「プラグイン」タブ

 

「プラグイン」タブ では以下の手順で選択していきます。

  1. 「起動するプラグインとフラグメントをリストから選択」のラジオボタンを選択
  2. 「選択をすべて」ボタンを押下
  3. 「ワークスペース」配下の、「HelloWorld (1.0.0)」のチェックボックスにチェック
  4. 「必須プラグインの追加」ボタンを押下
  5. 「外部プラグイン」や配下の項目のチェックボックスにチェックが入っていることを確認
Hello RCP のウィンドウの表示

 

最後に画面したにある「実行ボタン」を押下します 。

上の画面が表示されれば成功です。

 

 

2.2. スタンドアロンでの実行

Cドライブの下に「HelloWorldRCP」フォルダを新規に作成します。

 

plugin.xml」をクリックして、エディターに表示

 

 HelloWorld プロジェクト 配下の「plugin.xml」をクリックして、エディターに表示させます。

「概要」タブを選択し、「エクスポート」の項目の「エクスポート・ウィザード」のリンクをダブルクリックします。

 

デプロイ可能なプラグイン及びフラグメント

 

「使用可能なプラグインおよびフラグメント」で、「 HelloWorld 」を選択します。

 エクスポート先で「ディレクトリー」を選択し、先ほど作成したフォルダ(今回は、「HelloWorldRCP」)を指定します。

「コンパイラーのオブション」では、対応する Java のバージョンが選択できます。今回は「5.0」を選択します。

「エクスポート・オプション」で、「ソース・コードを組み込む」、「個々の JAR アーカイブとしてプラグインをパッケージ」のチェックを入れ、「終了」ボタンを押下します。

 エクスポートが終了すると、「HelloWorldRCP」の配下に「plugins」フォルダが作成されており、「plugins」フォルダの配下に、エクスポートした「HelloWorld_1.0.0.jar」ファイルが作成されています。

 

次にこの「plugins」フォルダ配下に、Eclipse の「plugins」フォルダ配下から以下のファイルをコピーして配置します。

 

<pluginsフォルダ配下の内容>

これらのファイルはメニュ―バーから実行する際 構成及び実行」の「プラグイン」タブで、「必須プラグインの追加」を押下した際に選択されたファイルと同じものです。

なお、「*nl1」ファイルは言語パックです。一緒に配置します。

 

次に、「HelloWorldRCP」フォルダ配下に、フォルダを新規作成し「configuration」と名前を変更します。

今作成したフォルダの配下に、Eclipse の「configuration」フォルダ配下から「config.ini」をコピーして配置します。

 

config.iniファイルを開き、下記のように書き換えて保存します。

  1. "eclipse.product=org.eclipse.sdk.ide" の行頭に "#"を追加します。
    eclipse.product=org.eclipse.sdk.ide     →    #eclipse.product=org.eclipse.sdk.ide
  2. "#"を削除し、「HelloWorld.application」を追加します。
    #eclipse.application =   →   eclipse.application=HelloWorld.application

 

最後に、「HelloWorldRCP」フォルダ配下に、Eclipse のインストールフォルダ配下から、「eclipse.exe」、「startup.jar」をコピーして配置します。

2. ファイルの実行

 

「HelloWorldRCP」フォルダ配下の「eclipse.exe」をダブルクリックします。

 

上のようなウィンドウが表示されれば成功です。

 



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