それでは、オブジェクト指向はどのような目的で発明されたのでしょうか?
オブジェクト指向の考え方の起源は、「Simula」というプログラム言語にあるといわれています。
Simulaとは、1960年代後半にノルウェーで生まれたコンピュータにによるシミュレーションを行うための言語で、後に各種のオブジェクト指向開発言語に大きな影響を及ぼしたといわれています。
Simulaが生まれるきっかけとなったのは、数千にも及ぶ部品からなる複雑なシステムモデルを作り、その動作を観察したいという願いからでした。そのため、Simulaの開発コンセプトは、「現実世界をそのまま投影できること」とされました。
この、「現実世界をそのままシステムに投影」することが、オブジェクト指向の基本となっています。